卒業生の声 木村優奈さん(2002年生まれ)

今まで弊社では塾生の進路について
他人の進路ではなく、アテネの方針やカリキュラムの独自性を見て、
塾生自身が納得をして入塾を検討して欲しい、
という願いから特に公開はしてきませんでした。

ですが、入塾説明会に来られる方や塾生の方にも進路実績をよく聞かれるため、
卒業生の方たちにアテネの思い出について素直な気持ちを綴った文章のご協力をお願いすることにしました。

現在募集中ですので、当投稿を見ているアテネOB・OGの方の中で、
卒業生の声にご協力していただける方は、ぜひご連絡ください。

今回、現在募集中の卒業生の声の中から1名ご紹介したいと思います。

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木村優奈さん(2002年生まれ)
暁中学校・高等学校(6年制)
東京大学文学部

昔から、何事も納得しないと気が済まない子どもでした。

わからない言葉に出会えば辞書を引く。
実験キットをもらえば、説明書に書かれていることを全部試す。
数学の問題を解けば、別の解き方がないかを考える。

そんな性格は、「『しやん』とか『せーへん』とか、否定表現のバリエーションが多いのはなぜだろう?」と自身の方言に疑問を持ち、大学で三重県方言の研究をしている今も、本質的には変わっていないのでしょう。

そう自分自身を省みるとき、アテネで学んだ日々のことが思い出されます。

中学に入学して間もなく、私は数学に躓きました。

とにかくテストが解けない。授業は理解できているつもりなのに、問題数の多さに頭が真っ白になり、平均点を下回るばかりでした。

何も解決できないまま1年が過ぎ、中学2年の秋、先代の茂雄先生の教え子である父の勧めでアテネに入塾しました。

初回授業は、私の学校の教科書を使って、説明と問題演習を繰り返す形で行われました。
直樹先生は、私が問題を解く様子を急かさずに見守ってくださいました。授業後に「よく考える子や、きっと伸びるぞ」と励ましてくださったことも印象に残っています。

そのような授業を数回経験し、迎えた入塾後初めての定期テストで、私は自分史上最高の点を取ることができました。
そして一度のみならず、その後のテストの成績も安定するようになりました。

正直なところ、何が結果に結びついたのかは今でもわかりません。
速く解く練習をしたわけでも、特別なテクニックを教わったわけでもありません。

ただ一つ断言できるのは、アテネの授業を通して「自分はこれでいいんだ」と思えるようになった、ということです。

受験には競争がつきものです。
私のように要領の悪い子、つい立ち止まって考えてしまう子は苦労すると思います。

でも、そういう子だからこそ歩める道があります。
考える時間を削ってスピードをつけるのではなく、考え抜いて理解を積み上げていけば良いのです。

私がそう育ててもらったように、アテネが、じっくり考える子の可能性を育てる寺子屋であり続けますように。

私自身も、アテネの卒業生の一人として、じっくり考える人であり続けようと思います。

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現在数名のアテネのOB・OGの方に卒業生の声をお願いしております。
文章が揃い次第、当ホームページの「卒業生の声」ページにも掲載したいと思っています。


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2024年10月17日