寺子屋アテネでは、2か月に1回のペースで塾生の親御さんへ向けて塾長挨拶をお送りしています。
過去の塾長挨拶を、こちらでも掲載していけたらと思っています。
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暑くなって参りましたが、保護者の皆様方には、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
ところで、アテネは、他の塾と違って、読書の授業が小学生にあります。
そのせいか、よく読書についての問い合わせの電話があります。
「うちの子は、スポーツばかりやっていて、本を読まないのですが、そちらでは読むように指導して頂けますでしょうか?」とか「理系科目は好きですが、本は読みません。本を読むようになりますか?」とか「読書は漫画ばかりで、文字だけの本は読みません。読めるようになるでしょうか?」と言った内容です。
読書と聞くと堅苦しく考えがちの人が多いようです。
×××推薦の本を読むことが本来の読書だと考えて見える方がいるようです。
生徒も以前、4年生の子が高学年の子が読む難しい本を読んでいたので「何故その本を読んでいるの?」と聞くと、「立派な大人になるために学校から推薦されたからです。」と答えました。
また、小5の子が大人向けの「戦争と平和」を読んでいたので聞いたら、その子も同じ答え「立派な大人になるためです。」と言いました。
それはそうかもしれませんが、読書は、元来、気楽に気ままに読むものだと思います。
その中で、何かに気づき少しずつ少しずつ視野を広め深めていけば良いのです。
無理やり難しい漢字や熟語がたくさん出てくる本を、小学生の時に、無理して読んで分かるのでしょうか?
それは、高校ぐらいになるとそういう読書も必要かとも思いますが、小学生では早い気がします。
ですから、私は、スポーツ好きの少年には、そのスポーツの歴史とか名選手の伝記とかスポーツに関係のある本から始めたらどうでしょうかというお話をします。
数学や物理だけが好きな子には、その歴史とか学者の伝記をお勧めしてみては。
漫画ばかり読んでいる子には、絵画を見てそこからお話を考えさせるのもひとつの方法かと思います。
自分から物語を作る子は、他人の作った物語に興味を覚える子が多いですから。
このようなアドヴァイスを送ります。
しかし、あまり理解いただけないようです。
アテネの読書は魔法ではありません。
地道に読書を子どもと共に楽しむのです。
その中で、お子さんが何かを見つけてくれればと祈りながら、日々の授業をお届けしているのです。
そして、地味ですが効果はあります。
最後に、低学年の読書の授業にお子さんを通わせている、ある保護者の方のお話をします。
その方は学校の先生から、「お子さんは、最近、何か稽古事を始められましたか?」と尋ねられました。
ちょっと考えて「読書の教室に通っていますが…」と返事をすると、「それですね。お子さんは、最近大きく変わりました。」と先生がおっしゃいました、と嬉しそうに電話で報告してくださいました。
塾長 西塚直樹
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2024年10月24日