塾長挨拶2

寺子屋アテネでは2か月に1回塾長が文章を親御さんに送っています。
過去の塾長挨拶を紹介します。

【補足】
下記の文章で触れている基礎基本は、「学校で習う基礎レベルの問題」という意味の基礎基本とは全く異なります。
下記でも具体的な例を出していますが、素因数分解が分数計算の約分や通分、最小公倍数や最大公約数をロジカルに求めるときの原則となるなど、「なぜそうなるか?」という数学的な原理原則のことを基礎基本と言っています。
学校の教科書は、簡単なことが書いてあるように思われがちですが、よく読んでいくと、「なぜそうなるか?」という原理がきちんと説明されています。
==============================

朝夕が涼しくなって参りましたが、皆様方には、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
日常のアテネについて心に思いつくことをとりとめもなく書留めました。まとまりの無い一文ですがご笑読下さい。

ところで、アテネは、創設者は嫌っていましたが、学習塾の分野に振り分けられますので、生徒についての話の中に、よく、東大生の例が出てきます。一応、勉強の成功者の代表は、世間的には東大生だということですので、よく出てくるわけです。
お許しください。
受験で成功するには、難しいテクニックとか公式とか学ばなければならないと、思われがちです。
しかし、私は、それよりも基礎基本の書いてある教科書を大切にするべきだ、と思います。
実際、何年も浪人して東大に入学した人の合格体験を聞くと、途中、周りの東大に合格していく人を見ると、難しい参考書や問題集よりも教科書を大切にしている人が多いことに気づいて、自らの勉強方法を改めたところ、無事合格できました、という談話を訊くことがあります。
その通りだと思います。基礎基本をそっちのけで、テクニックに走ったり、公式を沢山覚えたりすることに時間をさくことは、思考力を弱めて、かえって合格という目標から遠のいてしまっているのだと思います。

話は変わりますが、卒業生で、仕事の都合上、桑名から遠く離れて暮らして見える方がたくさん見えます。
その方が、自分の子どものためにアテネのような塾を地元で探すと、アテネのように基礎基本・原理原則をきっちりと教えてくれる塾は見つからない、という話を聞きます。昔のアテネは、中学生で高校になってから習う難しい内容をやっていました。
数学も英語も国語も全ての教科においてです。
しかし、それはすべて基礎基本を詳しく説明して、学校ではあまり説明に時間をさかない内容が多かったようです。
ほんの一例ですが、数学で言えば、中一の段階で高校になると習う因数分解の問題をやったり、英語で言えば、中学生の間に高校で習う基本の文法事項を習い原書を読んだり、国語で言えば、中三になると、文語文法の基礎を詳しく習い徒然草や平家物語の原文を読んだりしました。

しかし、時代の流れのせいか受け入れられなくなりました。
それに加えて、大手塾の、高校の事は高校でやればいいのではないですか?それで高校へ入れるのですか?という生徒の親への切り崩しに会いました。
そんなこんなで基礎基本を徹底的に教える精神を残した今の形態になりました。

昔も、受験はと言えば、とりたてて受験勉強をしなくても、当時では県下で一番難しかった桑名高校へ中三まで残った20名ぐらい生徒がほぼ全員入学していました。
全く受験に効果がなかったわけではないのです。
さらに、アテネで習った生徒は、高校や大学へ入ってからよく伸びる子が多いという評価もいただいていました。
その事で、名古屋大学の先生が調査に見えたこともあります。

基礎基本・原理原則を大切にするというのは、何も奇をてらったことを言っている訳ではありません。
昔のアテネのことを書くと、色々な事が出てきて、この程度の紙面では書ききれません。
アテネを残せという出身者も多く、機会があれば、昔のアテネのことを詳しく書いてみたいと思います。
===========================

寺子屋アテネは桑名で78年続く老舗の塾です。


寺子屋アテネの詳細はこちら

2024年11月15日